【 おおいた木の良さを生かした建築賞2017 優秀賞 (大分県知事賞) 】
写真:佐藤二郎(★を除く)
□新築:木造地上2階
□2016年3月 竣工

里の家 〜玖珠万年山の麓 実りある住まい〜

120年代々椎茸農家を営む3世帯4世代ご家族の住まい。

地域の結びつきが心地良いこの地に馴染み相応しい姿となるよう心掛けました。
大家族がひとつ屋根の下で暮らす良さを活かしながら各々が自然体でいられるように、居間ですべてが行われた旧居と同様、家族が自然と集える場とプライベートの個室とが程良い距離感を生み出す平面と断面を構築しています。

自然の豊かさと厳しさが常にそばに在る生活を賢くとらえ、多様な熱源(ガス・電気・薪風呂・薪ストーブ・太陽熱温水器)をバランス良く設え、気候や家族の状況に応じ無理のない選択を可能としました

旧居の松の小屋梁で製作した階段・手すり・ダイニングチェアのアームは歴史を手から感じることができ、仏壇まわりや梁など古材を再利用することで60年前に先々代が建てた記憶を絶つことなく新しい世代へ想いを引き継ぎます。
また、地元材(日田杉)を多用し地産地消を実施。ほだ場を通して山を育てている者としての想いも反映しました。ダイニングテーブルセットと郵便受けは縁りのあるクヌギで製作し、椎茸農家として自然への感謝の証を常日頃から感じとれる存在となっています。

自然の環境と人間の環境を編み込む設計で、自然のチカラと人間のチカラを最大限に活かした実りある里の家が、万年山の麓に新たな時間を刻み始めました。

外部】
空撮全景/南側外観
北側に畑が広がり、その先に万年山を望む。茅葺きの民家がいまだ点在するのどかな風景に建つ
母屋(新築)・納屋(軒一部改修)・前庭/南面外観
前面道路より眺める。母屋の建てかえ。残した旧居の納屋は軒の一部を改修
アプローチ/南面外観

 

 

アプローチ・玄関/南面外観
浮き上がったぬれ縁。地面にそっと置くようにして建ち、深い軒と左官の白壁がこの地に馴染む
 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
外部

内部】
玄関/
玄関土間より座敷前室、納戸、玄関ホール、リビング、たたみ室、ダイニングを見る。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ダイニング/
ダイニングよりキッチン、薪ストーブ、リビング、たたみ室、上部に暖気通り道となる2F個室地窓を見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
外部
内部

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